特集１　トヨタ流「人の育て方」　技監が抱く危機感〜「しつこく取り組む力が弱っている」
日経情報ストラテジー　第196号　2008.8.1

　「階層の厚い組織をフラット化せよ」「年功的な制度を見直し成果主義の評価制度を導入せよ」─。１９８０年代から９０年代にかけて日本企業の人事制度はスピード重視、ドライな人事評価へと大きく舵を切った。　生産台数世界一、誰もが現場力の強さを認めるトヨタ自動車の人事政策もこの流れと無縁ではなかった。まず８９年には組織のフラット化を実施して部長・次長・課長・係長という職制を廃止。部長・室長・グループ長という…