〔特集〕免疫治療最前線　希少疾患用治療薬　患者数少ないが収益は長期安定　さまざまな加算で魅力的な分野に＝村上和巳
エコノミスト　第１０３巻　第３３号　通巻４８８７号　2025.12.2

　難病・希少疾患用の新薬に取り組む製薬会社が増えている。患者数は少なくても、独自の加算制度でビジネス面のメリットが大きいためだ。　近年、製薬企業の新薬開発では「難病」「希少疾患」の治療薬開発が活発化している。　難病とは、読んで字のごとく治療に難渋する疾患だが、日本では難病法で▽原因不明▽治療法未確立▽希少疾患▽要長期療養──を満たすものと定義し、このうち患者数が人口の０・１％未満で客観的な診断基準…