〔エコノミストリポート〕揺らぐ米国の「核の傘」　自らまいたイラン攻撃のタネ　世界に広げた「核拡散の欲望」＝丸山浩行
エコノミスト　第１０３巻　第２５号　通巻４８７９号　2025.9.9

この記事の情報
掲載誌	エコノミスト　第１０３巻　第２５号　通巻４８７９号（2025.9.9）
ページ数	3ページ　（全4436字）
形式	PDFファイル形式　（951kb）
雑誌掲載位置	３３〜３５頁目

　冷戦終結後、米国は地域的な核紛争へとシナリオを切り替え、紛争を終結させる戦略を描いた。しかし、米国とイスラエルのイラン攻撃はその前提を揺るがし、米国の「核の傘」への信頼も落とした。　６月に始まったイスラエルによるイラン攻撃は米国も加わり、同25日に停戦した。ただイランが再度核開発を加速させる可能性も残り、イランの「核脅威」は先送りされただけに過ぎない。　イスラエルは６月13日、イランの核関連施設…