
〔書評〕歴史書の棚 遊技的学問が開花した江戸時代の文化的余裕=今谷明
エコノミスト 第101巻 第35号 通巻4810号 2023.10.17
掲載誌 | エコノミスト 第101巻 第35号 通巻4810号(2023.10.17) |
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ページ数 | 1ページ (全941字) |
形式 | PDFファイル形式 (286kb) |
雑誌掲載位置 | 62頁目 |
近世(江戸時代)の日本は鎖国によって西欧との交流が閉ざされ、自然科学の面で大きな後れを取ったと見られがちである。しかし、京都の金座役人・中根元圭(げんけい)(数学者)の建白によって八代将軍徳川吉宗が、キリスト教に無関係の洋書の輸入を解禁した(1720年)ことで、実際には科学系の知識も多く日本に入っていた。 最も進境が著しかったのは医学で、杉田玄白らによる『解体新書』の翻訳出版を経て、19世紀初頭…
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