〔ザ・マーケット〕長期金利　大幅低下は起きにくい＝小玉祐一
エコノミスト　第９７巻　第４３号　通巻４６２４号　2019.11.5

　トランプ米大統領が米中交渉を「部分合意」で妥協し、追加関税を見送ったことは、大統領選を前に、今後も景気優先の交渉スタイルを続ける可能性を示唆している。当面、貿易摩擦が大幅な株安・円高要因となる可能性は遠のいた。　９月18〜19日の日銀金融政策決定会合における公表文は、中央銀行のワーディング（言葉遣い）の常識に従えば「利下げ予告」だが、リスクオン的な相場環境で、なけなしの金融緩和手段を吐き出す必然…