〔書評〕歴史書の棚 三国志研究に新機軸 歴史書の在り方問う=加藤徹
エコノミスト 第97巻 第34号 通巻4615号 2019.9.3
| 掲載誌 | エコノミスト 第97巻 第34号 通巻4615号(2019.9.3) |
|---|---|
| ページ数 | 1ページ (全956字) |
| 形式 | PDFファイル形式 (286kb) |
| 雑誌掲載位置 | 56頁目 |
『三国志』を研究する学者の世界は、まさに“三国志的”だ。文学研究者、歴史研究者、文化研究者の三つの学派が、魏・呉・蜀の三国のごとくせめぎ合い、状況に応じて合作や反目を繰り返している。 最大勢力である文学派は、正史『三国志』や古典小説『三国志演義』など、古典的書物を重んじる。古典は有用だ。が、記載は有名人に偏る。編さんで削られる史実も多い。 歴史派は、考古学的な出土文物も重視する。長い歳月を経て土の…
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