〔書評〕永江朗の出版業界事情　販売額「書高雑低」へ逆転
エコノミスト　第９５巻　第５号　通巻４４８６号　2017.2.7

　昨年末、出版科学研究所が２０１６年の出版物推定販売金額を発表した。書籍は約７３００億円で、前年に比べて１・６％減。雑誌は７２００億円で７・７％減となった。雑誌の落ち込みが大きいだけでなく、書籍の販売額が雑誌のそれを抜いた。　同研究所刊行の『出版指標年報』によると、初めて雑誌販売額が書籍販売額を抜いたのは１９７２年。75年に一度、書籍が抜き返すが、76年からは雑誌が書籍を上回り、その差は開いていっ…