特集２　お客様本位を貫いた名経営者たち〜立石一真　商品を買わない自由を持つ消費者は紛れもなく王様だ
日経ベンチャー　第293号　2009.2.1

ムロン創業者の立石一真といえば、「大企業病」という言葉を初めて使った経営者としても知られる。１９８３年のことだ。組織の肥大化、硬直化に伴い、市場変化に機敏に対応できなくなる状態を的確に表現した。　立石は言う。「企業は生き物である。だからこそ健康を害することもある」と。しかし早期に病気を治療し、新陳代謝を活発にすれば、再びレースに戻ることができる。「企業に寿命はない」と訴えた。　立石がいち早く「大企…