倒産の研究〜金久（漬物製造・卸）　スーパーへの取引依存が仇に　　“集団退職”で内部からも崩壊
日経ベンチャー　第213号　2002.6.1

スーパーを主力販売先として売り上げを伸ばしたが、九六年以降、同業者との価格競争の激化で赤字体質に陥った。さらに、幹部の退職が相次ぐなど、社内が混乱したことで、業績悪化の中、有効な対策を打つことができなかった。　四月一二日の金曜日。大手漬物製造・卸会社、金久かねきゅう（東京都中央区）の金子祥社長は、埼玉県北本市にある営業所から、仕入れ先の漬物メーカーに次々と電話をかけていた。　「このままでは、来週、…