医師が語る　処方せんの裏側〜新薬の“効果”は　有効期限付き
日経ドラッグインフォメーション　第76号　2004.2.1

　田中祐美子さん（仮名）は、数カ月前、高血圧症を主訴に当院を受診した。収縮期血圧は１４０〜１５０ｍｍＨｇとごく軽度。にもかかわらず、彼女は、高血圧が原因ですっかり体調を崩してしまっていた。　話をよく聞くと、田中さんは血圧に対する不安がとても大きく、気になるあまり毎晩夜中に起き出しては血圧を測っているらしい。それで正常値が出るはずもなく、不安を抱えてまた寝床に戻る。そんな生活を続けていれば体調を崩し…