〔アートな時間〕映画 大統領のケーキ 奥行きの深い細部描写が物語の隈取りと批評性を高める=芝山幹郎
エコノミスト 第104巻 第21号 通巻4910号 2026.7.28
| 掲載誌 | エコノミスト 第104巻 第21号 通巻4910号(2026.7.28) |
|---|---|
| ページ数 | 2ページ (全1190字) |
| 形式 | PDFファイル形式 (1032kb) |
| 雑誌掲載位置 | 80〜81頁目 |
メソポタミアというギリシャ語は「川の間にはさまれた土地」を意味する。 だとすれば、映画の冒頭に出てくる沼地が現存しても不思議ではない。チグリス川とユーフラテス川が合流するこの一帯はメソポタミア湿地帯と呼ばれる。つい失念しがちだが、イラク南部には、古代文明の揺籃(ようらん)の地となった集落がいまも残る。「大統領のケーキ」の主人公ラミア(バニーン・アハマド・ナーイフ)は、その沼地で祖母と暮らす9歳の…
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