〔特集〕国際秩序　大崩壊　高値圏の金　紛争にドル離れ、米財政悪化も　不穏な時代を映す旺盛な需要＝小菅努
エコノミスト　第１０３巻　第２２号　通巻４８７６号　2025.8.5

　金価格は通例に反して急伸しなかったのは、ドル高が進んだ影響が大きい。　イスラエルのメディアによれば、イランに対する攻撃の第１報が伝わったのは、イスラエル時間６月13日午前３時（日本時間午前９時）の少し前だった。マーケットではその直後から金の買いが膨らみ、同日終値は過去最高値の１トロイオンス＝３４５２・80ドルに達した。週末を挟んだ同16日には３４７６・30ドルまではね上がった。　しかし、大きく値…