〔書評〕歴史書の棚 近現代中国築いた「海賊」 倭寇とは中国そのもの=君塚直隆
エコノミスト 第103巻 第18号 通巻4872号 2025.6.24
| 掲載誌 | エコノミスト 第103巻 第18号 通巻4872号(2025.6.24) |
|---|---|
| ページ数 | 1ページ (全954字) |
| 形式 | PDFファイル形式 (283kb) |
| 雑誌掲載位置 | 56頁目 |
「倭寇(わこう)」。この言葉は日本人の誰にとっても独特の響きをもって印象づけられる歴史用語であろう。 中高生時代に歴史の授業で、14世紀の明代の中国を荒らし回った「日本人の海賊」と習った読者も多いかもしれないが、近年では列島(日本)、半島(朝鮮)、大陸(中国)各地を股にかけた「境界人」と考えられ、必ずしも日本人ではなかった、むしろ、それ以外の地域に由来する人々だったというのが通説である。 岡本隆司…
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