〔書評〕読書日記　現代の読者にこそ必要？　「冬眠休暇」めぐる物語＝楊逸
エコノミスト　第１０３巻　第１７号　通巻４８７１号　2025.6.17

×月×日　４月に新年度の新学期を迎えて、無意識ながらも「新」に慣れようと一生懸命だった。頑張りすぎたせいか、ゴールデンウイークの休みになったとたん、エネルギーが切れて、ぐったりしてしまった。『影犬は時間の約束を破らない』（パク・ソルメ著、斎藤真理子訳、河出書房新社、２６４０円）を読む。　ハン・ガンさんがノーベル文学賞を受賞した影響もあって、最近は韓国文学がブームになっているらしい。「ホ・ウンは子供…