〔コレキヨ〕小説　高橋是清　第４５話　カラワクラ銀山＝板谷敏彦
エコノミスト　第９７巻　第２２号　通巻４６０３号　2019.6.4

この記事の情報
掲載誌	エコノミスト　第９７巻　第２２号　通巻４６０３号（2019.6.4）
ページ数	2ページ　（全2796字）
形式	PDFファイル形式　（1442kb）
雑誌掲載位置	５０〜５１頁目

（前号まで）　ペルー銀鉱山開発は国威発揚事業として国民の期待を集めていた。陣頭指揮をとる是清は日本を発ち、ペルー側の共同事業者オスカル・ヘーレン、坑夫を率いる山口慎らと合流する。　ヘーレンが是清にアンデスの説明をする。「目的地のカラワクラ銀山はアンデスの山中にあります。標高は５４８６メートルですから、あなたの国の富士山よりもよほど高いのです」　鉱山がある場所は植物が生える森林限界をはるかに越え、岩…