〔グローバルマネー〕ハイパーインフレでも政権持続したジンバブエ
エコノミスト　第９５巻　第４８号　通巻４５２９号　2017.12.12

　国内で流通する通貨量を増やせば不可避的にインフレをもたらすというのは、単純な経済学の「貨幣数量説」の根幹だが、これが実世界で成立するか否かについては議論がある。特に日本では、インフレ率２％を目指して日銀が大量の国債買い入れを続けているが、その政策効果についてはさまざまに意見が異なる。しかし、貨幣数量とインフレが極端な形で結びついた例については見解の相違がない。例えば、第一次世界大戦後の独ワイマー…