〔景気観測〕輸出数量は為替より世界景気が左右　輸出に景気のけん引役は期待できず＝斎藤太郎
エコノミスト　第９４巻　第４８号　通巻４４７７号　2016.11.29

　２０１６年７〜９月期の実質ＧＤＰは前期比年率２・２％と３四半期連続のプラス成長となった。プラス成長の主因は実質輸出（財・サービス）が前期比２・０％の高い伸びとなり、外需が成長率を年率２％近く押し上げたことである。ただし、輸出は４〜６月期には１・５％の減少となっており、ならしてみれば一進一退の動きを脱していない。　また、貿易統計の輸出数量指数（季節調整値）は13年ごろから４年近くほぼ横ばい圏の動き…