〔学者に聞け！視点争点〕豊かになっても経済問題はなくならない＝服部茂幸
エコノミスト　第９３巻　第４８号　通巻４４２５号　2015.12.1

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掲載誌	エコノミスト　第９３巻　第４８号　通巻４４２５号（2015.12.1）
ページ数	2ページ　（全3047字）
形式	PDFファイル形式　（412kb）
雑誌掲載位置	５２〜５３頁目

　◇表面的な経済成長は生活の質を下げる　ケインズは、世界大恐慌の最中である１９３０年、「わが孫たちの経済的可能性」という論文を書いた。そこでは、当時の経済的混乱は「速すぎた変化による成長期神経痛、一つの経済時代ともう一つの経済時代との間の再調整に伴う痛み」だと論じた。そして、物的な生活が大きく変わることによって、１００年後の世界では、富の蓄積が大きな問題ではなくなると主張した。その結果、金銭に重き…