〔ザ・マーケット〕長期金利　０．３５％下限で推移＝山下えつ子
エコノミスト　第９３巻　第３８号　通巻４４１５号　2015.9.29

　中国をはじめとする新興国諸国の株式相場が大幅に下落し、そこから連鎖的な世界株安となった。だが、通常ならば安全資産への逃避として債券が買われるものだが、今回は株式の下落に比して、利回りの低下は限定的だった。日経平均株価指数が２万円台から１週間足らずで10％以上も下落した局面でも、日本の10年債利回りは０・４％近辺から０・35％を一瞬割る程度までしか低下しなかった。　このような債券利回りの底堅さは、…