〔書評〕読書日記 須賀敦子の軌跡をたどる松山巖の旅=与那原恵
エコノミスト 第92巻 第40号 通巻4362号 2014.9.23
掲載誌 | エコノミスト 第92巻 第40号 通巻4362号(2014.9.23) |
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ページ数 | 1ページ (全1789字) |
形式 | PDFファイル形式 (192kb) |
雑誌掲載位置 | 55頁目 |
作家須賀敦子が世を去って16年が過ぎたけれど、私にとって彼女の存在の重みは増していくばかりだ。この先をどう生きてよいのか分からない。そんな悩みは若いころ特有のものだと思っていたのは大きな間違いで、老いが近づくほど、焦燥感にさいなまれる。そんな眠れない夜には須賀の著作を開いて、心をしずめる。彼女の言葉を借りれば、私の「灯台のような存在」だ。 須賀が初の随筆『ミラノ 霧の風景』(『須賀敦子全集第1巻…
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