〔ザ・マーケット〕原油　下げ幅は限定的＝柴田明夫
エコノミスト　第９２巻　第３９号　通巻４３６１号　2014.9.16

　原油価格は小幅反発したものの、依然上値は重い。ニューヨークＷＴＩは８月に入って、１バレル＝90ドル近辺まで値を下げた後、月末には95ドル台を回復した。（１）「イスラム国」が主戦場を北部クルド地区などに移した、（２）イラクでアバディ氏を首相候補とする「挙国一致型内閣」成立に向けた動きが始まった、（３）イラク国軍とクルド兵がイラク最大のモスル・ダムを奪回した──ことで地政学的リスクが後退したためだ。…