〔ザ・マーケット〕長期金利　イラク問題で上昇も＝福永顕人
エコノミスト　第９２巻　第２９号　通巻４３５１号　2014.7.1

「好景気だが金融引き締めは必要ない」という、適度な経済状態を好感するような株高・債券高がここ数カ月続いてきた。これに水を差す可能性があるのがイラク情勢だ。景気が悪化すれば資金需要減少による金利低下が懸念される。しかし、原油高に伴う貿易赤字拡大で、円安リスクの方が大きい。円安は金利上昇圧力を生むため、景気悪化でも金利低下につながるとは言えない。　原油高・円安によってインフレ率が２％に届く、という形で…