〔書評〕歴史書の棚 「敗戦状態」が続く日本 断ち切るには何が必要か=井上寿一
エコノミスト 第91巻 第21号 通巻4286号 2013.5.14
掲載誌 | エコノミスト 第91巻 第21号 通巻4286号(2013.5.14) |
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ページ数 | 1ページ (全866字) |
形式 | PDFファイル形式 (240kb) |
雑誌掲載位置 | 64頁目 |
白井聡『永続敗戦論』(太田出版、1785円)は論争の書である。賛否を留保して、まずは内容を紹介したい。日本は今もなお敗戦状態が続いている、と著者は挑発する。 戦後日本は平和と繁栄を享受したではないか。不用意な反論はすぐに遮られる。本書は主張する。戦後日本の平和と繁栄とは、「敗戦の事実を無意識の彼方へと隠蔽しつつ、戦前の権力構造を相当程度温存したまま」、近隣諸国との友好関係を「カネで買いながら」、…
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