〔ザ・マーケット〕長期金利　低下余地は限定的＝藤木智久
エコノミスト　第９０巻　第５２号　通巻４２６０号　2012.11.27

　国会では特例公債法案の成立のめどがたち、日本の格下げリスクは後退した。次の注目点は解散総選挙である。新政権が金融政策を巡って日銀に与える影響が特に注視される。10月末に発表された日銀展望リポートでは、２０１４年度の物価上昇率見通しが０・８％とされ、目標が達成される状況にはない。「中長期的な物価安定のめど」は２％以下のプラスとされており、強力な追加緩和を求める政治的圧力は続く。　これは、長期金利に…