〔ＷＯＲＬＤ・ＷＡＴＣＨ〕論壇・論調　米国の欧州介入案　スペイン債購入やドイツへの外圧も＝岩田太郎
エコノミスト　第９０巻　第２８号　通巻４２３６号　2012.7.3

　欧州で債務危機が再燃するなか、米国では、ギリシャが再選挙後にユーロ圏に残留しても、近未来的には南欧諸国の離脱あるいはユーロ崩壊で米国内の雇用が悪化し、米経済が失速するとの想定が議論されている。　６月８日付ＡＰ通信と『ワシントン・ポスト』紙は、欧州の事態悪化で深刻な金融危機が起こり、現職のオバマ大統領には雇用を立て直せなかったという烙印が押され、１１月の大統領選挙で共和党のミット・ロムニー候補が勝…