古の叡智を今に活かす論語　第１２回〜あえて自身の人生を問う歴史に名を残す人物たりえたか
日経ベンチャー　第282号　2008.3.1

「人って何のために生きているんでしょうね？」　この質問は、筆者が『論語』について講演した際、さる中小企業の社長から受けたものだ。　６０歳近くまで必死に働いてきて、会社経営もそこそこ何とかなっている。しかし自分の人生を振り返ったとき、「どんな意義を見いだせばよいのだろう」「どう評価すればよいのだろう」という疑問が、ふっと浮かんできた。中国の古典に、その答えはないのだろうか……。そんな思いからの問いか…