山梨式・名作解読〜「非均質」が生んだ新時代のドミノ
日経アーキテクチュア　第997号　2013.4.10

このほどプリツカー賞に選出された伊東豊雄氏の代表作の１つ、せんだいメディアテーク。チューブ状の柱と水平スラブが特徴だ。竣工時には、「メディアと関わる新しい提案がない」といった批判もあった。しかし筆者は、ドミノシステムが提示した大量生産による普遍性を越えて、個別生産による「非均質さ」で新たな普遍性を獲得した名作だと考える。　初期スケッチ（図１）から建設中を含めて、未完成の状態がこれほどまで多くのメデ…