レポート　インサイド・アウト〜「封じ込め」で失敗した事例も安易な対策は将来リスクを増大
日経エコロジー　第132号　2010.6.1

文／井部正之　ジャーナリスト対策費用を減らすために「封じ込め」を選ぶ自治体は多い。だが、対策がいつ終了するのかわからず、不安を抱えている。　３月上旬、宮城県村田町竹の内地区にある安定型処分場の跡地を訪ねた。かつて垂れ流しの汚水が周辺を水浸しにし、致死量の硫化水素まで発生させていた現場は、既に県の行政代執行によりきれいに覆土され、埋立を終了した普通の処分場といった雰囲気だ。　「場内では、３年前に硫化…