〔アートな時間〕映画 旅と日々 空間と情感に対する鋭い嗅覚 原作と響き合う監督のマジック＝芝山幹郎
エコノミスト 第１０３巻 第３２号 通巻４８８６号 2025.11.18
| 掲載誌 | エコノミスト 第１０３巻 第３２号 通巻４８８６号（2025.11.18） |
|---|---|
| ページ数 | 2ページ （全1146字） |
| 形式 | PDFファイル形式 （1247kb） |
| 雑誌掲載位置 | ９６〜９７頁目 |
つげ義春の漫画に初めて熱中したのは、たしか１９６８年ごろだった。当時、青林堂から出ていた函入りの赤い本を、私は下北沢の手狭なアパートで何度となくめくり返した。 いわでものことだが、つげ義春の作品は、たちまち古典となった。いわゆる「インスタント・クラシック」だ。情感が深く、空間の変容がめざましいためか、映画化もしばしば試みられている。うなずける事態だ。 三宅唱の新作「旅と日々」も、つげ義春の「海辺…
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