〔ザ・マーケット〕長期金利　総裁選で上値重く＝宮嶋貴之
エコノミスト　第１０３巻　第２８号　通巻４８８２号　2025.10.7

　日本の長期金利は８月中旬以降上昇傾向となり、９月３日には17年ぶりの１・64％を記録した。しかし、その後は上昇に歯止めが掛かった。その背景には、米国で雇用統計の結果などを受けて、長期金利が大幅に低下したことがある。さらに、石破茂首相の辞任表明も重なった。自民党総裁選に立候補した高市早苗氏は金融引き締めに慎重とみられており、一部野党も同様の立場を示している。　ただし、筆者はこうした債券市場の反応を…