〔ＦＯＣＵＳ〕ＮＥＷＳ　台湾・李登輝氏が死去　「ミサイル空砲」見抜く　中国を手玉に取った技＝近藤伸二
エコノミスト　第９８巻　第３２号　通巻４６６３号　2020.8.25

この記事の情報
掲載誌	エコノミスト　第９８巻　第３２号　通巻４６６３号（2020.8.25）
ページ数	2ページ　（全1110字）
形式	PDFファイル形式　（946kb）
雑誌掲載位置	１１〜１２頁目

　台湾の民主化に力を尽くし、７月30日に死去した李登輝元総統の12年間の政権運営は、台湾の統一を目指す中国との戦いでもあった。李氏はあらゆる手段を駆使して、強大化する大国と渡り合った。　１９８８年に総統に就任した李氏は対中戦略を大転換し、対話路線にかじを切った。91年には中国側との実務会談に踏み切ったが、実現の下地をつくったのが密使のやり取りで、双方は香港などで密会を重ねた。　さらに李氏は、総統府…