〔中国視窓〕チャイナウオッチ　“公約”の成長目標に黄信号　安定重視で米中「第１段階」合意＝金子秀敏
エコノミスト　第９８巻　第２号　通巻４６３３号　2020.1.14

　米中貿易摩擦は制裁関税と報復関税の応酬を約１年半続けた後、２０１９年12月中旬の「第１段階の合意」で一時的に収束した。　米国は、発動予定の第４弾の一部を見送り、一部を税率軽減した見返りに中国に米国産農産物の大量買い付けを約束させた。露骨な大統領選対策だ。　だが、中国に進出した米国企業の米国回帰を促す目的で発動した第１〜３弾の制裁関税（税率25％）は維持したまま、交渉を先送りした。一方、中国は農産…