〔ザ・マーケット〕長期金利　０．１％へ向け上昇＝山下えつ子
エコノミスト　第９５巻　第４３号　通巻４５２４号　2017.11.7

　先進国の長期金利をめぐる環境は９月半ば以降、変化した。それまで、米国の政治不透明感や北朝鮮情勢などの地政学リスク、またインフレ低下懸念などを背景に「質への逃避」の債券買いで長期金利には低下トレンドが形成されていた。日本の10年債利回りも、９月半ばには０％近くまで一時、低下した。　しかし、米国の議会が税制改革成立に向けて前進しているほか、利上げ継続の見込みも長期金利の押し上げに効き始めた。日銀の緩…