〔特集〕電通　新国立８万人のウソから始まった五輪と神宮外苑再開発の複合利権＝後藤逸郎／池田正史／大堀達也／荒木宏香
エコノミスト　第９４巻　第３４号　通巻４４６３号　2016.8.23

　◆第１部　利権と圧力東京五輪招致の汚職疑惑で名前が取りざたされた電通。「闇の力」を畏怖される同社の虚実を追う。　東京都の明治神宮外苑で８月初め、しぐれるようなセミの声をかき消し、築50年余りの都営霞ケ丘アパートの取り壊し作業が行われていた。都が示した１月30日の退去期限を過ぎて、なお残る３世帯の存在は高いフェンスが覆い隠す。まるで、新国立競技場建設を起点に、都心最後の手つかずの土地のひとつである…