〔ザ・マーケット〕為替　ドルはさらに上昇へ＝佐々木融
エコノミスト　第９３巻　第１２号　通巻４３８９号　2015.3.24

　強い数字が出た２月の米雇用統計を受け、ドルは一段と上昇した。名目実効レート（貿易加重平均レート）で見ると、ドルは過去36週間で16・４％上昇した。１９９０年以降で見ると、ドルがこれだけの急騰を示したのはリーマン・ショック時しかない。94〜95年、２００４〜06年のように米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）が積極的に利上げを行った時にも、これほどの上昇はなかった。実質ベースでは、あと７〜８％程度の上昇で…