〔グローバルマネー〕ペトロブラスの苦境と金融危機の火種
エコノミスト　第９３巻　第１０号　通巻４３８７号　2015.3.10

　昨秋以降の原油価格急落で、採掘コストの高い産油業者は赤字での操業を強いられている。赤字の垂れ流しでは、当然いつかは資金繰りが立ち行かず破綻を迎えることになる。その最たる例が、ブラジル石油公社（ペトロブラス）だろう。ブラジル大統領選に絡む贈収賄事件の捜査の影響などにより、遅れに遅れた14年７〜９月期決算が今年１月末に発表された。これを分析すると、ペトロブラスがいかに厳しい状況に立たされているかが分…