〔特集〕世界経済２０１５　第２部・新興国と資本主義の未来　イスラム国　西側の都合で勢力維持　実態見極めが肝要＝青山弘之
エコノミスト　第９３巻　第１号　通巻４３７８号　2015.1.6

この記事の情報
掲載誌	エコノミスト　第９３巻　第１号　通巻４３７８号（2015.1.6）
ページ数	2ページ　（全2679字）
形式	PDFファイル形式　（1198kb）
雑誌掲載位置	１０２〜１０３頁目

　イスラム国は、２０１５年も国際社会で存在感を維持するだろう。というのも、西側諸国にとって、イスラム国が存続してくれたほうが、都合がよいためである。　イスラム国が勢力範囲を伸ばしたシリアでは、イスラム国が滅びることは、アサド政権を利することにつながる。すると、民主化を目指す西側諸国にとっては都合が悪い。もちろん、イスラム国が強くなりすぎても好ましくない。このまま両勢力が拮抗(きっこう)してくれたほ…