〔ＦＬＡＳＨ！〕イスラム国　決め手欠く欧米の軍事作戦　膠着状態で利得得る周辺国
エコノミスト　第９２巻　第５５号　通巻４３７７号　2014.12.23

　イラクとシリアで勢力を急伸させてきたイスラム過激派「イスラム国」は、国際社会の包囲網により、ここへきて足踏み状態にある。　しかし、根本的な事態解決の道筋は見えていない。それは、欧米諸国や中東の周辺諸国がそれぞれ異なる思惑を抱え、地上軍投入など本格的な介入に踏み切れないためだ。　９月以降に本格化した米英仏独伊など欧米主体によるイスラム国拠点への空爆は、イラクのモスル近郊のダムを奪回したのをきっかけ…