〔ＷＯＲＬＤ・ＷＡＴＣＨ〕論壇・論調　「脱原子力」の次は「脱石炭」　ドイツ国内で激しい議論＝熊谷徹
エコノミスト　第９２巻　第５４号　通巻４３７６号　2014.12.16

　ドイツのメルケル政権が、二酸化炭素（ＣＯ２）の排出量を削減するため、電力会社に褐炭（低品質の石炭）・石炭火力発電所の一部閉鎖を提案し、経済学者らの間で激しい議論が起きている。　ドイツの日刊紙『フランクフルター・アルゲマイネ（ＦＡＺ）』でエネルギー問題を担当するＡ・ミーム記者は、11月24日付紙面で「連邦経済省のＳ・ガブリエル大臣は、ＲＷＥ、Ｅ・ＯＮなどの大手電力会社に対し、２０２０年までにＣＯ２…