〔グローバルマネー〕円安予想コンセンサスが見落としたもの
エコノミスト　第９２巻　第３２号　通巻４３５４号　2014.7.22

　為替市場には「コンセンサス（市場予想の平均）は外れる」というジンクスがある。今年のドル・円相場の見通しについて、年初の市場は「円安」が大勢だった。しかし、実際は年初の１ドル＝１０５円台から現在は１ドル＝１０１〜１０２円台と、むしろ円高気味に推移している。ここまでは見事にジンクス通りだ。　市場参加者が今年になって「円安」を予想したのは、日米の金融政策が「ドル優位」に働くとみたためだ。米国経済の好調…