〔グローバルマネー〕「愛の媚薬」の効き目が薄れ始めた
エコノミスト　第９２巻　第２９号　通巻４３５１号　2014.7.1

　年頭に「今年はアベノミクスの正念場」と述べた安倍晋三首相。今年１〜３月の国内総生産（ＧＤＰ）が年率６・７％成長へ上方修正したのを受け、ますます自信を深めている。アベノミクスの生みの親とされる浜田宏一内閣官房参与（米エール大名誉教授）はその著書で、人々の予想や期待を変えることを「愛の媚薬」に例え、政策実現の秘訣を説いた。その媚薬が効いたのか、景気は着実に上向いているようだ。　だが、日銀の黒田東彦総…