〔終の住みかを考える〕／２４　介護が必要になったら（３）　持ち家の賃貸化＝北村安樹子
エコノミスト　第９２巻　第１２号　通巻４３３４号　2014.3.11

　読者にとって「家」とはどのような存在だろうか。シニア世代の場合、「単なる不動産資産」「物理的な建造物に過ぎない」というクールな人は少数派だ。　第一生命経済研究所の調査では、持ち家に住む60歳以上の夫婦二人暮らしの場合、自宅に「愛着がある」と答えた人は63.2％。「やや愛着がある」と答えた人（26.3％）を含めると、ほぼ9割を占める。なかでも75歳以上の人は、自宅に「愛着がある」と答えた割合が74…