〔ザ・マーケット〕今週のポイント　２０１３年１２月貿易統計（１月２７日）　年度末にかけ貿易赤字は拡大か＝斎藤太郎
エコノミスト　第９２巻　第４号　通巻４３２６号　2014.1.28

　円安基調が続いているにもかかわらず、貿易赤字の拡大に歯止めがかからない。輸出が伸び悩む一方、国内需要の堅調や円安に伴う輸入価格の上昇を背景に、輸入が堅調に推移しているためだ。　当初は、為替減価が輸出数量の増加、輸入数量の減少をもたらすまでに時間がかかるため、円安の初期段階では貿易収支が悪化するという「Jカーブ効果」の影響が大きいと考えられていた。しかし、円安が進行し始めてから既に1年以上が経過し…