〔エコノミストリポート〕ＱＥが縮小する日　緩和縮小に必要な回復で割れる米論壇　失業率目標の変更に注目集まる＝岩田太郎
エコノミスト　第９１巻　第５２号　通巻４３１７号　2013.11.26

　米国ではQE縮小について、連邦準備制度理事会（FRB）の有力者から慎重な見解が相次ぎ、「QE3の縮小は早くても来年1月まではない」との論調が勢いを得ている。一方、財務省高官などが米経済の順調な回復を唱え、「早ければ、12月にも緩和縮小が始まる」との論調も根強く、論壇は割れている。　米経済に対する楽観論の根拠は、市場の事前予想を上回る好調なデータだ。11月7日に発表された10月の米国内総生産（GD…