〔闘論席〕片山杜秀
エコノミスト　第９１巻　第３号　通巻４２６８号　2013.1.22

　「吉田学校」は戦後政治史のキーワードの１つ。１９４９年の総選挙で、吉田茂率いる与党の民主自由党は大量の新人候補を擁立した。結果は与党の大勝。２６４議席を得た。うち約半数が初当選。素人集団と批判された。が、吉田はひるまなかった。すぐ有為な人材に育てると豪語した。だから「吉田学校」。それはほら話ではなかった。49年初当選組には池田勇人や佐藤栄作やその他大勢がいた。確かに彼らが戦後の繁栄の導き手になっ…