〔書評〕−−他
エコノミスト　第８６巻　第３３号　通巻３９６９号　2008.6.10

書評『生きるための経済学−−〈選択の自由〉からの脱却』安冨　歩著（東京大学東洋文化研究所准教授）ＮＨＫブックス１０１８円◎評者　石井淳蔵（流通科学大学学長）経済学はどういう存在なのか「選択の論理」を超えて探る　経済学は、世界を比較秤量の世界として描く。自らにとって一番価値あるもの（あるいは価値ある組み合わせ）を選んで、自らの効用を最大にしようと考える存在として人間を描く。しかし、「選択世界のモデル…