ＢＯＯＫ　本のブティック　演劇　優れた劇作家の予言力で見えてくる日本の病理
週刊ダイヤモンド　2006.11.4号　2006.11.4

この記事の情報
掲載誌	週刊ダイヤモンド　2006.11.4号（2006.11.4）
ページ数	1ページ　（全917字）
形式	PDFファイル形式　（479kb）
雑誌掲載位置	83頁目

ＢＯＯＫ　本のブティック　演劇　優れた劇作家の予言力で見えてくる日本の病理評者　能本功生●文芸評論家　「遊園地再生事業団」主宰の劇作家が、帝政ロシア末期のシニカルで厭世家である劇作家の芝居を精読する『チェーホフの戦争』。その四大戯曲を、宮沢章夫が二一世紀初頭の現代の日本を視野に入れて読み解く様がスリリングである。　たとえば、浪費癖のある荘園領主の女が時代の変化から取り残される「桜の園」の真の主人公…