フォーカス政治−−戦後政治の分岐点にどう立ち向かうか
週刊東洋経済　第6537号　2014.7.12

フォーカス政治戦後政治の分岐点にどう立ち向かうか　法政大学教授　山口二郎　安倍晋三政権は閣議決定によって憲法９条の解釈を変更し、集団的自衛権の行使を可能と宣言した。これは、憲法に基づいて権力を運用するという立憲主義を破壊する暴挙であり、日本の安全保障にとっても有害な政策転換である。　従来の日米安全保障条約では、憲法の制約の中で日本が防衛協力を行うことが明記されていた。米国は日本にさまざまなことを要…