経済を見る眼−−終焉に向かう資金余剰の時代
週刊東洋経済　第6315号　2011.3.19

経済を見る眼終焉に向かう資金余剰の時代　慶応義塾大学経済学部教授　池尾和人　この３０年間ほど、われわれは金余りの時代を過ごしてきており、名目でも見ても実質で見ても低金利を享受してきた。３０年も同じような状態が続くと、人間の性（さが）として、それが永久に続くように思い込みがちである。　しかし、３０年というのは、一つの時代の区切りとなる時間の長さでもある。英語のジェネレーションという言葉には、世代とい…