経済を見る眼−−日本は長期停滞期に突入した
週刊東洋経済　第6188号　2009.2.21

経済を見る眼日本は長期停滞期に突入した　ＢＮＰパリバ証券経済調査本部長　河野龍太郎　筆者は、日本の潜在成長率は１％台後半だったものが１％程度に低下したと考えている。理由は以下のとおりである。　（１）世界同時好況の源であった米国の過剰消費・過剰債務が本格的な調整過程に入ったため、前回の日本の景気拡大を支えた輸出には従来のような効果を期待できない。（２）新興国の成長も米国の過剰消費・過剰債務に支えられ…